地方自治体が、国防の必要な整備にもの申せる構図が日本の脆弱(ぜいじゃく)性ではないか。「報捨てニュース」の典型例/ケント・ギルバート

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私は、ユーチューブの「KENT CHANNEL」でも、米国政治や安全保障について解説している。先日、気になる指摘があった。「日本の保守論客は外交の観点から安全保障を語る一方で、地政学的にはあまり語らない」というもので、メディアであまり取り上げられない、「馬毛島(鹿児島県西之表市)の現状も取り上げてほしい」とあった。
 馬毛島は種子島から約10㌔㍍離れた無人島だ。平坦(へいたん)な地形のため、滑走路などの施設建設が比較的容易とされている。防衛省はFCLP(米空母艦載機着陸訓練)の移転候補地として、同島での施設の整備が必要としている。
 しかし、1月の市長選で、移転反対派候補が144票差で当選した。基地建設計画の中止を要求するなど、計画が順調に進んでいない。投票した有権者数は約1万2000人だった。
 私が理解できないのは、中国や北朝鮮の軍事的脅威が増すなか、地方の有権者の声が、国防を大きく左右してしまう日本の脆弱(ぜいじゃく)性だ。地方自治体が、国防に もの申せる構図自体、いかがなものかと首をかしげてしまう。反対派は「整備=悪」という考えだろうが、整備する利点についてもバランス良く検討すべきだ。
 米国側はFCLPについて、米軍厚木基地(神奈川県綾瀬市など)での訓練が騒音で問題となり、現在の硫黄島(東京都小笠原村)も遠距離であることから、代替訓練場の確保を強く要請していた。
 馬毛島は、米軍岩国基地(山口県岩国市)から約400㌔㍍に位置する。硫黄島が厚木基地から約1400㌔㍍離れていることを考えれば、負担が小さく、いち早い整備が必要だと思う。
 米軍の士気が下がるのも当然だ。
 彼らは、日本に加えて、東アジア全体の平和と安全のために 日々、命がけの任務にあたっている。これは日本の国益にも合致するはずだ。訓練場の確保が遅れれば、米国は「日本政府は努力しない」と怒りを増幅させ、日米同盟の絆を弱くさせかねない。
 12日に開催された日米豪印4カ国の戦略的枠組み「QUAD(クアッド)」首脳会合では、菅義偉首相が安全保障の問題を提起したが、国内の安全保障における問題も解決できずに 各国の協力を呼び掛けるというのは、滑稽(こっけい)にも思える。これでは、周辺諸国は日本を信頼しきれない。
 安全保障における整備は、米軍普天間飛行場(沖縄県宜野湾市)の名護市辺野古への移設問題だけではない。

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